住宅ローンの返済が難しくなってきたのですが、家に住み続けられる方法はありますか?

ご相談への回答の要旨

住宅ローンの返済が難しくなってきたようであれば、早めに金融機関に相談をして返済額や返済期間の変更などをしてもらいましょう。返済が完全に滞った場合には売却を検討せざるをえませんが、任意売却であれば「リースバック」や「親子間売買・親族間売買」という方法で住み続けられる可能性があります。

「住宅ローンが払えない。でも、このまま家に住み続けたい!」と思われる方は少なくありません。せっかく手に入れたマイホーム、住み慣れたマイホーム。そう思われるのは当然です。

もし、住宅ローンの返済が難しくなってきたようであれば、早めに金融機関に相談をして返済額や返済期間の変更などをしてもらいましょう。きちんと住宅ローンを支払いさえすれば、当然住み続けられます。
また、仮に住宅ローンを数ヶ月滞納してしまった場合であっても、滞納金額を支払いさえすれば、そのまま住み続けることができます。

しかし、そうはいかず、住宅ローンの返済が完全に滞り住宅ローンが破綻した場合には、「競売」か「任意売却」かの選択を迫られることになります。どちらを選択しても、マイホームは売却となります。つまり、住み続けられなくなるということです。

ただし、競売にかけた(かけられた)場合はマイホームに住み続けられる方法はありませんが、任意売却を選択した場合はそのままマイホームに住み続けられる可能性が残されています。具体的には、以下の2つの方法です。

  1. リースバック
  2. 親子間売買・親族間売買

それぞれについてご説明します。

ワンポイントアドバイス

任意売却を選択する前に、「住宅ローンの借り換え」「買い替えローン」「残債返済型住宅ローン」「つなぎローン」などを検討してみても良いかもしれません。

リースバック

「リースバック」の方法は、やはり第三者へマイホームを売却をすることに変わりありません。ただし、売却先は不動産投資家やリース会社などで、売却した後に売却したマイホームを賃貸で借りるという方法です

任意売却を依頼した業者が紹介する不動産投資家などは、このようなリースバックに協力してくれることが多いです。デメリットとしては、今まで支払っていた住宅ローンの返済額よりも少々高めの家賃になる場合もあるということです。

将来的に家計が改善すれば、買い戻すことも可能です。

親子間売買・親族間売買

「親子間売買・親族間売買」の方法は、親子間や兄弟間、または、親族間でマイホームを売買する方法です。この方法のメリットは、そのままマイホームに住み続けられる他に、将来的に買い戻せる可能性が高いということです。全くの他人よりも、事情を熟知している親子や親族であれば、買い戻しの要求に応じてくれやすいことがその理由です。

ただ、親子や兄弟、親族に新たに住宅ローンを組んで購入してもらう場合には金融機関からの融資が下りにくいという難点はあります。

ここ岡山でも、決して多くはありませんが親子間売買や親族間売買をされることがあります。また、リースバックでご自宅を賃貸される方もいらっしゃいます。

ワンポイントアドバイス

親子間売買・親族間売買では住宅ローンが下りにくいという難点を解消する方法として、最近では親子間の不動産売買ローンを扱う金融機関も増えてきています。金利が少し高くなりますが、将来的にはどうしても買い戻したいと希望される方が利用されています。