住宅ローンを滞納してしまい「催告書」が届いたのですが、どうすれば良いでしょうか?

ご相談への回答の要旨

「催告書」は、法的手続きへ移るための前提になる書類、言うなれば「金融機関からの最後通知」です。このとき絶対にしてはならないことは「無視をすること」「見ても何もしないこと」の2つ。金融機関に出向き返済の相談をしたり、指定の金額を支払ったり、任意売却の検討を始めても良いでしょう。

住宅ローンの返済が何ヶ月も滞ってしまうと、その数ヶ月の間に「ご連絡」「来店依頼」「督促状」といった電話での連絡や郵便物が金融機関から届きます。これらを無視するなどして住宅ローン問題の解決を放置、新たな返済計画を立てないでいると、次に届くのが「催告書」です。

催告書の文面はその金融機関によって様式も種類もさまざまですが、多くの場合は「○月×日(指定の期日)までに○○円の支払いをしなければ、法的手続きに移行します」といったような内容です。

「これまでもそんなことを言ってたし、書いてあったし、督促状と変わらないじゃないか。名前が違うだけじゃないのか?」
などと思われがちですが、全く異なります。事態は重大化、深刻化しています。

「催告書」は、法的手続きへ移るための前提になる書類です。改めて、見直し・比較をしてみてください。「督促状」よりも厳しい文面になっているはずです。「督促状」と「催告書」は似ていますが、全く異なるものです。最終的には競売になる可能性があり、この「催告書」は言うなれば「金融機関からの最後通知」です

もし、催告書が届いても、指定された期日までに指定の金額を支払うことができれば、ひとまず当面の問題は解決となります。

しかし、さまざまな理由から住宅ローンの支払いが困難と判断された場合には、催告書に記載されているように法的な手続きに移行し、最終的には「競売」にかけられることになります。

催告書が届いたときに絶対にしてはならないことは2つ。「無視をすること」「見ても何もしないこと」です。

長期間、住宅ローンの支払いを催促される通知で、精神的に参ってしまっている方も少なくはありません。しかし、この「催告書」はこれまでの通知とは全く異なりますので、ここで適切な対応をしなければ、マイホームを失ってしまうことになりかねません。

ですので、催告書が手元へ届いたら、次の3つのことを必ず考え、実行してください。

金融機関に出向いて、住宅ローンの支払いについて相談をする

まずは金融機関に出向き、住宅ローンの支払いについて相談をしましょう。

ただ、「催告書」が届く数ヶ月前から、金融機関からは「ご連絡」「来店依頼」「督促状」といった電話での連絡や郵便物が届けられ、相談の機会を何度も通知されていたわけです。それを無視し、何もしなかったのですから、相談にのってくれない可能性も低くはありません。

かと言って、またここで無視したり何もしないと事態がさらに重大化、深刻化するだけです。まずは相談に出向いてみましょう。

指定の金額を支払う

今回は指定の金額を支払うことができたとしても、実のところは根本的な問題解決はできていませんよね。つまり、住宅ローンの支払いが困難である状況が改善されていないからです。

逆に、その状況が改善されているのであれば、最適な方法です。

任意売却を考える

もし、催告書に記されている金額を指定の期日までに支払えない、今回支払うことができても今後が不安であれば、事態が重大化、深刻化して競売の手続きに入ってしまう前に、任意売却を選択肢に入れてみてください。

任意売却は、競売よりも市場価格に近い金額で売却でき、その他にも競売に比べて融通がきくことが多いからです。信頼できる任意売却専門業者に相談してみましょう。