両親が住宅ローンの支払いを滞納しているようです。どうすれば良いですか?

ご相談への回答の要旨

あてにしていた定年退職金も期待できず、住宅ローンの支払いが困難になってしまった...というお話はよくあります。親の住宅ローンの支払いが困難になったときに解決策となるのは「住宅ローンの借り換え」「子どもから資金援助を受ける」「親子間売買を検討」の3つです。

住宅ローンを組む際に、年齢的に若くはないが定年退職で支払われる退職金を見込んで、長期の住宅ローンを組んでしまうということが以前は良くあったようです。当時は、現在のような不況が訪れるとは予想だにしておられなかったでしょう。

お勤めの会社の業績が悪化して給与が上がらなかったり、最悪の場合、倒産やリストラなど思いもよらぬことで失業してしまい、再就職をしたとしても予定の給料の額には届かない、あてにしていた定年退職金も期待できず、住宅ローンの支払いが困難になってしまった...というお話はよくあります。

では、親の住宅ローンの支払いが困難になったときに、どのような解決方法があるのでしょうか?

1. 住宅ローンの借り換え

住宅ローンの返済期間がまだまだ長期間残っていて、元金が多く残っているケースでは、金利の低い住宅ローンへの借り換えをすることで毎月の支払いの額を減らすことができます。銀行で借り換えのシュミレーションをしてみたり、ファイナンシャルプランナーに相談をしてみることも有効です。

しかし、親の年齢によっては、借り換えができない場合もあります。

2. 子どもから資金援助を受ける

贈与の形になるのですが、子世帯が経済的に余裕があって将来自宅を相続した際に自分のものになるなら、住宅ローンの支払い資金の一部を援助するという方法もあります。

その際には、親が住宅ローンの支払いに利用している口座へ毎月、もしくは一括で振り込むようにしましょう。これは、振込みにすることで、資金の移動がわかるようにすることが目的です。年間110万円までであれば、贈与税もかかりません。

3. 親子間売買を検討

任意売却の一種の「親子間売買」も検討できます。親子の間で任意売却を行うことになります。ただ、任意売却は通常では同一世帯の者同士ではできませんので注意してください。

また、世帯が別であっても親子関係である場合には住宅ローンを組むハードルが高くなりますが、購入する子どもの年齢や職業、年収によっては、住宅ローンを組むことができる銀行もあります。