不況で残業手当がなくなり、住宅ローンの返済が厳しくなりました。どうすればよいでしょうか?

ご相談への回答の要旨

近い将来、収入が改善する確実な見込みがあるのでしたら金融機関へ相談して月々の支払い額を減らしてもらいましょう。また、毎月の返済額(負担)を減らせられれば、今後も返済していける見込みがあるのでしたら別の金融機関での借り換えも一手です。住宅ローンの返済が苦しくなってきたら、住宅ローンを組んだ金融機関へ相談へ行き、借入の条件を変更するなどの相談をしてください。また、当社のような住宅ローン返済問題解決の専門家へ相談するのも良いでしょう。

残業手当があることが前提の家計であることが多い

当社がある岡山県倉敷市には水島工業地帯でお仕事をされている方が多く、また、その下請けの会社や関連会社でお仕事されている方もたくさんいらっしゃいます。そうした方々には夜勤や残業が定期的にあり、その手当を含めて「収入」とお考になるのが当たり前になっています。そのため、住宅ローンも夜勤手当や残業手当、また、ボーナスまでも含めた返済計画を立てられている方が多いようです。

ただ、今回のコロナ禍のようなことが起きると、夜勤や残業がなくなるだけでなく、月の半分が休みになってしまうなどして収入が激減し、たちまち住宅ローンの支払いが苦しくなります。特に、お子さんがいらっしゃるご家庭では、学費・部活や習いごとなどの月謝・遠征費・道具代など出費もかさみます。

それらを削減できれば良いのですが、がんばっているお子さんへ状況を打ち明けることができず、続く出費がさらに家計を圧迫し、支払いが困難になってしまった...ということも多くあるようです。また、お子さんが大きくなり手が離れ、収入を増やそうと夫婦共働きや奥さんがフルタイムで働きに出ることを考えるころには親御さんの介護が始まり、それもできなくなるご夫婦も多いようです。

もし住宅ローンの支払いが困難になったら、とるべき行動

住宅ローンの返済期間を延長してもらう、待ってもらう

金融機関へ相談して住宅ローンの返済期間を延長してもらい、月々の支払い額を減らしてもらいましょう。一定期間(約1年間)、金利だけを払って元本返済をストップできることもあります。取り急ぎ、毎月の支払いの負担を軽減し、今の苦しい状況をしのぐ方法です。近い将来、収入が改善する確実な見込みがあるのでしたら、オススメの方法です。

別の金融機関での借り換えを検討する

住宅ローンを組まれた時期にもよりますが、以前の住宅ローンと比べると、現在の住宅ローンの方が借入の金利が低い、借入の期間が長い、などのメリットがあります。住宅ローン専用の団体信用生命保険(8大疾病特約)などが、より良いサービス内容になっていることもあり、住宅ローンの完済時年齢の上限も以前と比べると高齢になっているので、期間を延長して月々の支払額を減額することも可能です。毎月の返済額(負担)を減らせられれば、今後も返済していける見込みがあるのでしたら、オススメの方法です。

親と同居する

持ち家を賃貸にしてその家賃収入を住宅ローンの支払いにあてることで、家を残すことを第一に考える方法です。ただし、人気がない・借り手が少ない地域ですと、借り手が付かずに家賃収入を得られず、解決策とはならない場合もあります。

家族に現在の状況を伝える

住宅ローンの返済が滞り、支払いが困難になっている状態で、お子さんや親御さんへ何も伝えていない方も多いようです。お子さんの学費や親御さんの介護が原因で住宅ローンの支払いができなくなったとは言い出しにくいですが、勇気を持ってお話される方が良いです。

家を売却する

どうにもその他に解決策が見当たらない場合には、売却も検討してみてください。なお、家を売却する際、住宅ローンの残債より高い価格で売れれば良いのですが、下回る価格でしか売却できないことも少なくなく、その場合、不足するお金を準備しなければなりません。準備が難しい場合は、借入先の金融機関に相談すれば「任意売却」という方法で売却できます。

注意、やってはならないこと

キャッシングや消費者金融でお金を借りて返済をしない

住宅ローンの返済が滞ってくると、カードを使ってのキャッシングや消費者金融からお金を借りて、住宅ローンの返済を行う方もいらっしゃいます。お金を返せないからと言って他で借りて返すことは本末転倒ですし、一時しのぎでしかありません。毎月の収入と支出を確認し、返済ができない状況であれば弁護士の先生等、専門家への相談をオススメします。

他人を巻き込まない

親や兄弟、知人・友人にお金を借りて住宅ローンの返済をする方もいらっしゃいます。借りても返せる見込みがない場合、借りた方との人間関係も壊れてしまいます。自分の家を守るために他人を巻き込むようなことは絶対にやめましょう。

なお、住宅ローンの返済が困難になった場合の金融機関による救済措置、また、その他やってはならないことについては、「住宅ローンの返済が難しくなってきたのですが、どうすれば良いでしょうか?https://okayama-ninbai.com/about-a-short-sale/faq/faq-74.html)」でさらに詳しくご紹介しております。こちらも参考にしてみてください。