民事再生とは?

「民事再生」とは「債務整理」のうちのひとつで、住宅ローン以外の借金を減額するものです。任意整理で利息の引き直し計算をしても、返済できない額の借金が残ってしまう...しかし自己破産だけは絶対にしたくないという場合や、住宅ローンの返済は困難ではあるが、せっかく購入したマイホームは手放したくないという場合でも、「民事再生」であればマイホームを手放すことなく生活を再建することができるのです。

地方裁判所に申し立てすることでできますが、弁護士や司法書士に相談して依頼する方が多くなっています。また、「任意整理」と同じく借金を減らすことが目的ですので、「民事再生」を利用するには継続して収入の見込みがある人であることが条件となります

住宅ローンを入れずに、借金の総額が5,000万円以下の場合は、「小規模民事再生」の扱いとなります。手続きが簡単な上、サラリーマンの場合には特例によってさらに手続きが簡略化されます。

せっかく憧れのマイホーム購入しても、ここ数年にわたる不況の影響で住宅ローンの支払いが厳しくなり、ついつい他で借金をしてローンの支払いに充てる方が増えているようです。実のところ、住宅ローンの支払いが苦しくなったからといって、他のところで借金をして支払いをするのは全く問題解決になっていませんよね。結果的に借金が膨らみ、せっかく手に入れたマイホームを手放さなくてはならなくなった方も少なくありません。

そうした借金を、「民事再生」であれば減額できるわけです。住宅ローンが残っている住宅を手放さずに住宅ローン以外の借金が減額され、さらに以降の利息もカットされる債務整理法が「民事再生」です

実際、どのくらい減額できるものなのか気になりますよね?

通常では、住宅ローンを除いた借金の総額の5分の1(最低100万円以上)を3年間の原則で返済することになります。例えば、借金の総額が1,500~3,000万円のケースでは、民事再生をするとおよそ300万円を支払っていくことになります。借金の総額が3,000~5,000万円になると、10分の1の額を民事再生後に支払っていくことになります。

しかし、これはあくまでも例としての計算です。民事再生での借金の減額は財産の額によっても変わります。個別の計算は、弁護士さんや司法書士さんへ相談してみてください。

ワンポイントアドバイス

借金して借金を返すようなことは絶対にやめましょう。そのときは何とかなると誰でも思うものですが、結果的に悪い方向へ進んでしまうことがほとんどです。

民意再生のメリットとデメリット

メリット

  1. 給料に見合わない消費やギャンブルでの借金でも対象となる
  2. 住宅ローンの返済計画の変更も可能
  3. 現在ある住宅ローンを除いた借金の大幅な減額が可能な上、利息カットもできる
  4. 持っている財産の処分をしなくても良い
  5. マイホームを手放すことなく借金の返済ができる
  6. 資格制限がない(自己破産ができない方でも民事再生は可能)
  7. 民事再生の申し立てをすると、借金の支払いや差し押さえを止められる

メリットについて箇条書きで簡単に書きましたが、自己破産と比べると民事再生は金融業者からの同意を取り付けやすいということもメリットです。民事再生を行うと借金は大幅に減額されるものの、借金が1円も返済されないことになる自己破産と比較すると、返済してもらわなければならない金融業者としては大きな違いが出てきます。ですので、金融業者としては返済額が減ったとしても少しでも多く返済してもらえる民事再生に同意することが多くなるのです。

また、自己破産と違ってマイホームを売却せずに手続きができるのでマイホームに住み続けながら借金を無理なく支払っていけます。さらに、任意整理と違って借金の利息だけでなく元金も免除の対象になるので、大幅に借金を減らすことができるのです。

従って、借金が大幅に膨らんでしまった方にはおすすめの債務整理の方法となります。

デメリット

  1. 安定した収入がないと受けられない
  2. 手続きが複雑で、費用がかかる
  3. 民事再生が認められないと自己破産に移行される場合がある
  4. 住宅ローンを除いた借金が対象なので、住宅ローンは減額されない
  5. 5~7年程度の一定期間は借入れができなくなる
  6. 信用情報機関(いわゆる「ブラックリスト」)に登録される
  7. 官報に掲載される

どの債務整理を行っても生じるデメリットです。一定期間借入れができなくなったり、いわゆる「ブラックリスト」と言われる信用情報機関に一定期間、情報が掲載されます。

しかし、海外旅行ができないとか引越しができないといったことではありませんし、戸籍にも掲載されるようなことはありませんので安心してください。ただ、政府が発行している「官報」という出版物に名前が載ることになります。金融機関や保険会社で勤務している方であれば、そこで会社に知られてしまう場合もありますので、ご注意ください。

その他にも、自己破産と違ってすべての借金がなくなるわけではありません。損害賠償義務、税金、罰金、住宅ローンは対象外です。また、100万円以下の借金の場合には一切の免除はありません。