任意売却業者から引越し費用の話をされることはよくあるようですが、現実的にありえません。2007年5月以前ですと、引越し費用 + 処理費用として債権者から100万円、120万円、150万円といったような大きな金額をもらえるようなことがありましたが、現在はそのような大きな金額が出ることは余程のことがない限りありません。

なぜなら、2006年5月以降、住宅金融支援機構では引越しの費用を極力出さないと方針が変更されているからです。そのため、引越し費用については10～30万円程度出るか？出ないか？程度です。

また、任意売却されるマイホームやマンションの売却価格の平均は、2,500～4,000万円程度です。仮に4,000万円で売却できたとしても、そこから任意売却業者が数百万円の利益は出せるはずがありません。もし、出そうとするならば、債権者から提示された販売価格にその分を上乗せした価格で売却しなければなりませんが、そうなると買い手が付かずに競売になってしまう可能性がとても高くなります。
まして、任意売却業者がわざわざ足を出してまであなたへお金を用意することも、ありえません。

仮に、本当に数百万円の売却益が出たとすれば、それはそもそも融資をしてくれていた債権者さんへ支払うべきお金であり、債権者さんは黙っていないでしょう。

ですから、引越し代や成約のお礼と称して数百万円というお金があなたの手元に残るということは、現実的に考えて絶対にありえません。

そうした虚偽な謳い文句であなたを騙そうとする悪徳な業者には決して依頼しないでください。