債権者と何度打ち合わせをしても、債務がなくなることは、まずありえません。法律的観点から考えても、常識から考えても、金融機関が返済が困難になった住宅ローンの債務を全て帳消しにしてくれるような、そんなうまい話はありえません。例えば、2,000万円で任意売却して、残債3,000万円がなくなるなんて、ありえないですよね？

任意売却をしても、住宅ローンの債務は残ります。購入当初より何かしらの理由で価値が上がり、もし、残債よりも高い価格でマイホームを売却できるなら、そもそも任意売却の必要は全くありません。残債よりも少ない金額でしか売却できないからこそ、任意売却するのです。

ですから、任意売却専門業者の仕事は、残された債務をいかに少額の支払いにしてもらえるか？銀行など金融機関さんと交渉を行うこととも言えます。

確かに、マイホームを手放した上に、住宅ローンの返済は残るのですから、自分の持ちものではなくなったものにお金を支払わなければならないというのは、辛い現実ではあります。ただ、それは現実として受け入れざるをえません。競売へかけられたしまった場合の後の方が、よほど辛い現実が待ち構えています。

任意売却時の価格を決定するのは、不動産鑑定士に依頼することもありますが、債権者が過去の売却・販売事例などにもとづいて決定するのが一般的です。

少なくとも、そうした虚偽な謳い文句であなたを騙そうとする悪徳な業者には決して依頼しないでください。