高齢の母が年金と貯蓄の切り崩しで支払い続けるのは困難な住宅ローン。任意売却で平穏な生活を取り戻すことに成功

ご相談者は岡山市中区にお住まいの萩原さん(仮名)。40代の女性です。

萩原さんが共有名義で、お母さまと実家を新築されたのが17年前のこと。持分割合は4:1、当時はお二人とも正社員として働いておられ、165,000円/月の住宅ローンも滞りなく返済できたそうです。

その2年後(12年前)、萩原さんはご主人と結婚、退職されて専業主婦に。お子さん(ご相談当時、12歳の中学生)にも恵まれ、7年前にはご主人名義で新築の自宅を購入されました。

ただ、次第に問題となったのが、萩原さんが出てお母さまが一人でお住まいのご実家の住宅ローン。お母さまの退職後の毎月165,000円の住宅ローンは、94,000円/月の年金と貯蓄の切り崩しで支払い続けるには、あまりにも重い負担でした。

不足分を萩原さんのご主人の収入で補うのにも限界がありました。ご主人の年収は300万円で、ご主人名義の自宅の住宅ローン返済が毎月120,000円。萩原さんは無職で、お子さんの養育費もかかります。

次第に住宅ローンの返済が遅れ遅れになり、当社へご相談にいらした際には市税も滞納されており、差し押さえがかかった状態でした。残債務は1,860万円。萩原さんは任意売却を希望されました。

ご依頼をいただき、売却価格925万円で販売活動を開始。しばらく時間がかかりましたが、最終的に800万円で不動産業者さんが購入意思を示してくださいました。また、お母さまの転居先斡旋と、残置物の撤去・処分の費用も不動産業者さんが負担してくださり、住宅ローンの債務は残ったものの、萩原さんにとっては良い結果を迎えられました。

二重の住宅ローンで、萩原さんは気が重い日々を送ってらっしゃったと思います。場合によっては最悪、ご主人名義のご自宅を売却しなくてはならないのでは? とお考えだったそうですが、ひとまず無事に解決を迎え、平穏な日々を取り戻されました。残債務は弁護士さんに相談して整理されるそうです。

お子さんは中学生、これからいろいろとお金がかかる時期です。大変だとは思いますが、お孫さんが立派に成長される様子をお母さまへ見せてあげられると良いですよね。